07年度建設投資下方修正

建築確認遅れの影響予測
建設経済研究所と経済調査会研究所が見通し

 建設経済研究所と経済調査会経済調査研究所が10月23日公表した07、08年度建設投資見通しによると、07年度の建設投資は、対前年度比3.1%減の50兆6400億円(名目ベース)との予測で、改正建築基準法施行による建築確認手続きの遅れが影響すると分析している。

 同見通しは、4半期ごとに実施しているもので、7月に公表した数字では、対前年度比0.8%減の51兆8500億円であったから、2.3ポイントもの下方修正になる。それだけ民間建設投資における建築確認手続きの遅れの影響が深刻なことを物語っていると言えよう。

 07年度の建設投資の内訳では、政府建設投資が17兆500億円で、対前年度比7.5%の減少。民間住宅投資は18兆2300億円で、対前年度比4.6%の減少である。このマイナスで全体が下方修正となった。民間非住宅投資は、15兆3600億円で、対前年度比4.1%の増加である。

 このうち政府建設投資は、平成19年度予算政府案で、国の公共事業関係費の伸び率が3.5%減とされた。地方単独事業については、平成19年度地方財政計画で地方単独事業が3.0%減とされた。これらから名目7.5%減(実質8.5%)の見通しになったもの。

 民間住宅投資は、07年度の住宅着工戸数が、対前年度比で6.6%減の120.1万戸と予測されることから、4.6%減の数字となった。7月の予測に比べると、住宅着工戸数は7.9万戸少なくなっている。

 民間非住宅投資については、企業業績の鈍化から、設備投資の伸びも鈍化していくものと推測されるものの、大幅な鈍化はないものと見込まれる。07年度後半から08年度にかけて、企業業績は再び改善に向かうものと見込まれることから、実質民間企業設備は、対前年比で07年度3.1%と5期連続の増加が予想される。

 08年度の建設投資見通しのうち、政府建設投資は、「平成20年度予算の概算要求に当たっての基本的な方針」によると、公共事業関係費に係る予算措置の総額は、前年度当初予算における公共事業関係費に相当する額に100分の97を乗じた額の範囲内に抑制するとされた。このことやその他の要素を勘案し、対前年度比で名目8.2%減(実質9.0%)になるとの予測である。

 08年度の住宅着工戸数は、前年度比4.2%増の125.1万戸と見込まれ、07年度の改正建築基準法施行に伴う混乱も収束し、一時的には反動増も予想されることから、07年度を上回る着工戸数になる見通し。

 また、民間非住宅建設投資の08年度は、4.8%の増加であるが、名目民間非住宅建築投資は、10兆4400億円の対前年度比5.7%増である。名目民間土木投資は、5兆6500億円で対前年度比3.1%の予測だ。