第20回若手経営者懇談会を開催
初のグループ討議で集中議論
地域建設業の生き残り策探す
第20回の全中建若手経営者懇談会(鳥越雅人座長)が11月17日、東京都港区虎ノ門の虎ノ門パストラルで開催された。今年の懇談会は、初めてグループディスカッションが導入され、地方ブロックごとに話し合いが行われ、その成果が発表されるなど中小建設業者が生き残るために若手経営者の真剣な討議がなされた。
全国から45名のこれからの建設業を背負っていく若手経営者が集まった懇談会は、東京都若手経営者の会会長である渡邉健司・渡邉建設㈱代表取締役の司会で始まり、はじめに全中建の岡本弘会長が「今日は、本当に次の時代を支えていくのに必要な若手経営者の皆様が参集された。消えていくのは自分ではないと思っているうちに消えていく会社が多い。来年も皆様の顔が見られることを願っています」と挨拶、苦境を乗り切るために、若手の一層の取り組みを促した。

次に鳥越座長が主催者を代表して挨拶に立ち「今年の懇談会は新しい取り組みとして、ブロック毎にグループをつくり、そこでディスカッションをして、それぞれの地域の問題を話し合って頂くことにしました。その結果、この場で話し合われ、問題提起がなされた事柄を地域に持って帰って取り組みを行い、それぞれの地域の建設業界で役立てて頂きたい」と述べた。

谷脇・建設業課長が講演
地域の建設業支援策示す
続いて講師として出席した国土交通省の谷脇暁建設業課長が講演を行った。谷脇課長は「業界の状況が非常に厳しい。工事量がピークの半分になっている。昔の様な仕事量は、難しいが、建設活動は残っていく。地域の中でやるべきものはまだまだある。地域の建設業は基幹産業で、雇用を支えている」と述べ、各地域で活動している中小建設業の役割の大切さを強調。地域に貢献する優良な建設業者が生き残るために3つの取り組みをしていることを明らかにした。

その一つが総合評価方式の拡大と地方自治体の入札契約制度の改善で、「地域の貢献する企業が伸びていくようにしたい。我々がやろうとしているのは、公共工事でそれなりの儲けが出るように適正価格での契約ができるようにしたい」とし、予定価格の事後公表等の取り組みを地方自治体に求めていくとの考えをあらためて示した。
二つめが「建設業を行いながらプラスアルファの仕事、新しい仕事にチャレンジすることを応援する」ということで、新分野進出への取り組みを積極的に支援していく国交省の方針を説明した。これに関連して、課長は、来年度から、建設業と地域の元気回復事業を実施することを明らかにした。これは、地域の中小中堅建設業が保有する人材やノウハウ等を活用し、農業、林業、介護福祉、環境・リサイクル、観光分野などの異業種と連携しながら事業を行う場合、立ち上げ支援等に必要な経費を交付するもの。そして課長は、三つめについては、資金繰りの対策をあげ、資金面で支援すると述べた。
初のグループ討論
地域毎に意見集約
課長の講演の後、(社)横須賀建設業協会理事長の小池克彦氏が議長役となって、討議に入った。

時間をオーバーするほどディスカッションは行われ、その後、ブロック毎に話し合いの内容が取りまとめられ、発表された。まず、東北地区については、小山修一氏(八戸)が、「各県、各市とも工事が日々減少している。入札制度の改善の動きは見られていない。新たな制度をつくってもらわないと展望が見えてこない」とまとめを述べた。
関東・東京地区は、榎森厚志氏(東京)が「くじ引き入札が横行、生き抜くのに大変な状況。入札制度は良くなりつつあるが、まだまだ。職人、経営者ともに後継者問題を何とかしないといけない」と内容を説明した。
東海地区は、林則夫氏(静岡)が、各県とも予定価格自体が下がっているとし「最低制限価格を適正なものにしてもらいたい。入札参加者が少ないと問題にする県がある」と指摘した。
近畿地区は坂田晃啓氏(京都)が説明に立ち「優良業者だけが生き残る方策が必要。新分野進出を積極的に取り組むべきである。総合評価で、会社だけでなく、働いている技術者を評価すべき」との意見を明らかにした。
中国・四国・九州地区では、吉満祐市氏(鹿児島)が「各地域とも状況は厳しい、最低制限価格の見直しは、土木で80%以上、建築で85%以上になっているところがある。今後の展望としては、環境対応型分野が期待される」と話し合いの結果を明らかにした。
各地区の意見発表が終わり、長谷川対策官、小池氏を交えて意見交換が行われた。
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- 日時:12:35