年頭所感 社団法人全国中小建設業協会 会長 岡本弘
組織挙げ窮状打開図る中小支援策実現に努力
平成21年の年頭にあたり謹んでご挨拶を申しあげます。
わが国の経済は民間需要に支えられ安定した景気回復を続けていたところですが、昨年秋以来の世界的金融不況の嵐がわが国にも押し寄せ、多くの企業でリストラを実施するという大変厳しい経済状況になっております。
建設業界にとりましても、依然として厳しい構造不況の中、長年にわたり続く公共事業予算の大幅な縮減・過剰供給構造により、泥沼のようなダンピング問題、不良不適格業者の参入等の問題が顕在化し、個々の企業経営は崖っぷちに立たされている状況です。特に中小建設業はかつて経験したことのない最悪の事態となっており、毎日のように倒産、廃業が相次いでおります。更なる事態の悪化が予想される本年は一層の厳しい状況を覚悟せざるを得ません。
昨年、政府は、6月17日に閣議決定を行い、平成20年度中小企業者に関する国等の契約の方針として、中小企業者の受注機会の増大のため、官公需の中小企業者向け契約目標率を51.0%にかさ上げをいたしました。平成21年度も更なる積み増しと早期閣議決定を望むところであります。
一方、国土交通省は、経営事項審査制度の改正、建設業における「安心実現のための緊急総合対策」の適切な実施として、予定価格の事前公表の取りやめ、歩切りの禁止、単品スライド条項の的確な運用、「地域建設業経営強化融資制度」の運用開始、地方公共団体への入札契約制度改革支援、総合評価方式の拡充等の制度改善策を示され、その成果も徐々に出てきている状況にあります。
私ども全国中小建設業協会は、協会の組織を挙げて地方公共団体に対しましては、全国知事会長をはじめ全国市長会長・全国町村会長に、また政府には、建設業協会では初めて、麻生総理大臣に要望書を提出いたしました。自民党には、幹事長をはじめ党4役に、さらに国土交通省へは金子国土交通大臣をはじめ幹部に「危機的状況にある中小建設業者の窮状打開に関する要望」について要請し、中小建設業者が住宅・社会資本整備の担い手であり、地域における多くの就業機会を提供する基幹産業として、国民経済・地域社会の発展を支えるとともに、災害時における迅速な対応など重要な地域貢献の役割を担っていることを理解していただくための努力をしてまいりました。
引き続き平成21年度も、本年度予算を上回る予算の確保、地域間格差の是正(地方公共団体に対する財政支援)、国民の生命・身体・財産を守る安全・安心できる国づくりのための社会資本整備の推進等を、国をはじめとする関係方面に対し要請を行い、また、地方公共団体に依存度の高い我々中小建設業者が今後とも「社会に奉仕する力強い地場産業」の使命を全うできるよう各種支援策を講じてもらえるように努力してまいります。
さらに以下の3項目についても、政府・自民党等に対し強く要望してまいります。
一、内需拡大を足がかりに、地域格差を是正して地方経済を立て直す施策を実施すること。
二、会社更生法・民事再生法の適用を受け、下請等世の中に迷惑をかけた建設業者については、入札等での峻別をはかる制度をもうけること。
三、建設業許可制度について、建設業者の構造の変化、公共投資の大幅な減少、過剰供給構造など時代の変化に対応した許可制度の改正を早急に整備すること。
全国の中小建設業者の皆様におかれましては、今後とも、私ども全国中小建設業協会に対する一層のご支援ご協力を賜りますようお願い申し上げます。
年頭にあたり、皆様方の更なるご発展とご健勝を祈念申し上げ、新春のご挨拶と致します。
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- 日時:17:48