理解不足で利用進まず

「地域建設業融資制度」
全中建が利用状況を調査

全中建本部は、「地域建設業経営強化融資制度についての調査」を4月に実施し、5月12日までに調査結果をまとめたが、それによると同制度を利用しているとの回答が得られたのは30件で、制度への理解不足等もあって利用状況はあまり良くないことが判明した。今後、制度の仕組みの理解促進と、さらなる国の利子補給等の取り組みが求められる。

全中建では、以前から金融機関の貸し渋り、貸しはがしなどにより、会員企業が金融面からの経営逼迫にさらされている状況を重くみて、実態調査を実施してきており、国、自民党などにも貸し渋り、貸しはがしなどを無くすよう金融機関への指導を要請している。

そうした状況の中、国土交通省が中小、中堅の建設業者を金融面で支援するため「地域建設業経営強化融資制度」を創設、中小、中堅の業者救済に乗り出した。

しかし、地方の会員からは、依然として資金繰りに苦労しているとの声があった。そこで、全中建としては、同制度がどのように有効活用され、会員企業の金融面での支援となっているのか、実態を把握するため、4月15日~4月24日にかけて全国の支部会員に対して実態調査し、5月12日までに結果をまとめた。

調査結果によると、調査票配布数381件に対し、回答数は258件(回収率67%)であった。回答258件のうち制度を利用しているのは30件、残りの228件が制度を利用していないことが分かった。利用が進んでいないのは、ある程度予想されたが、回答があった企業の11%しか利用していない状況は、問題だといえよう。

利用していない理由としては①公共工事の受注量が少ないため融資を受ける必要がない②このような制度があったことを初めて知った。また、あるのを知っていたが、どのようなものか複雑であまり理解できない③手続が難しそうなため④保証料が割高で、銀行での借り入れの方が安い⑤受注工事が半年の工期のためあまりメリットがない⑥制度そのものに発注者(市役所等)の同意が得られないため受けられない⑦制度を受けたくても会社内容によって断られる――などがあり、こうした回答の背景には、制度利用に適しているのは、中小より中堅の業者ではないかとの考えもあるようだ。