電気通信技術ビジョン

国交省が5年計画を策定

国土交通省は9月11日、平成21年度からの5年間を計画期間とする「電気通信技術ビジョン」を策定、電気通信分野での技術開発等の取り組みを行う。

同ビジョンは、防災・減災に資する社会資本の整備と運用環境負荷の少ない社会資本の整備と運用効率的な社会資本の整備と維持管理を設定目標にすえ、そのための課題解決に必要な電気通信分野の技術目標として①大規模な地震や洪水等の広域災害においても効果的な防災・減災に資する情報技術②迅速な災害対応や国土交通省業務の高度化、効率化を可能とする情報基盤ネットワーク技術③省エネルギー技術の導入、自然エネルギー利用によるCO2排出量削減技術④社会資本の効率的維持管理、施工現場の情報化等を支援する電気通信技術⑤電気通信設備の維持管理コストの縮減、効率的設備更新技術――の5つを技術目標としている。

これら5つの技術目標の下に「広域的な防災情報の観測収集手法の高度化、効率化」など11の個別テーマを設定し、技術開発、調査・検討及び技術の適用・普及を推進するものである。

個別テーマと到達目標は次の通り。

◇災害現場や災害状況(映像含む)の情報収集・把握手法の効率化=現状の移動通信システム(K―COSMOS)の機能を代替する低コストの通信技術を確立等。

◇広域的な防災情報の観測収集手法の高度化・効率化=平成22年度から試験運用されるXバンドMPレーダの運用技術を確立し、安定的な稼働と迅速な情報提供を図るとともにKDP法などの解析技術を導入し、観測精度の向上を図る等。

◇防災情報の国民や関係機関への迅速・的確な提供=レーダ雨量計やテレメータ観測データについて観測から提供までの時間短縮技術確立等。

◇防災体制を支える情報通信基盤の見直し=多重無線回線、光ファイバ回線及び衛星回線のIP統合化技術を確立する等。

◇道路・トンネル照明の高効率化と環境対策=LED照明等による道路・トンネル照明の設計手法を確立し、仕様書を策定等。

◇電気通信設備の高効率化と環境対策=既存及び新設・更新施設における電力設備の省エネルギー化に関する設計指針、導入ガイドライン策定等。

◇重要な構造物等の効率的な監視・維持管理支援=構造物の挙動を把握するセンシング、データ収集に関する技術を調査し、適用の可能性の検討を行う等。

◇河川管理施設等の運用操作の効率化支援=施設の遠隔監視・操作における必要要件を整理し、施設の遠隔監視・操作に係わる実用化技術を設計指針、導入ガイドラインとして策定する。

◇現場施工の合理化、効率化支援=施工現場において情報通信基盤を低コストで構築し、現場の映像や施工データの送受信等を容易とする基本技術を確立する。

◇電気通信施設の効率的な維持更新手法の確立=主要な電気通信設備について劣化診断、設備部分更新等による長寿命化、修理、修繕の効率化、更新技術等に関する手法を確立等。

◇設備設計の見直し等による維持管理の効率化=機能の簡略化、長寿命化等を考慮した設計技術を確立し、設備設計要領等の見直しを行う等。