各地域からの現状リポート
東京都の制度改革に向けた実施方針
(社)東京都中小建設業協会
専務理事土田司朗
入札にまつわる汚職や脱談合宣言などもあって、国や地方公共団体が公共工事入札契約制度の改革に取り組み始めてから、すでに10年以上になります。しかし、どう仕組みをいじっても、皆が満足するようなものは見出せません。競争性を高めれば、品質確保に問題が生じ、低価格の防止は不可能なことでした。
東京都は平成20年6月7人の有識者からなる研究会を設け、入札契約制度及びその運用の適正化へ向けて、検討して提言するよう求めました。この研究会は、平成20年9月、当面の改革のための提言を行い、今年の10月には最終提言を行いました。それぞれの内容については、限られた紙面の都合上、ご紹介できないので、東京都のHPをご覧頂きたいと思います。
この最終提言を受けて東京都は10月28日、入札契約制度改革に向けた10の実施方針を発表しました(実施方針の項目は別表)。この中から私達中小建設業に関係の深いと思われるものを二、三取り上げてみました。
○私ども中小建設業者が強く廃止を求めていた予定価格の事前公表は、提言の中では廃止が実現しませんでした。しかし、実施方針の中で最低制限価格の設定範囲の上限撤廃を試行することになりました。これが着実に実行されますと85%に落札額が集中することはなくなります。ダンピング受注がなくなるかどうかに注目したいと思います。
○発注者と受注者の信頼関係の醸成が強調されました。「請け負け」と言われている実態の解消のため、不服申立制度の周知やトラブルの処理を迅速、的確に行うとされています。中小建設業者にとっては朗報です。
○業界団体との連絡会の設置も予定されております。今までも連絡会がなかったわけではありませんでしたが、どちらかといえば、情報伝達機関でした。今後はそれを格上げするというものです。
○新しい実施方針を受けて、業界としてももう一度内部で良く検討し、議論を重ねてみる必要を感じています。
各地方には、それぞれの事情があると思います。東京の話しが直接参考になるか分かりませんが、直近の話題としてご紹介いたします。

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- 日時:19:01