経審・約款改正決まる 再生企業は60点減点へ

中建審に全中建の主張反映

中央建設業審議会(中建審)は7月26日の総会で国土交通省が提出した経営事項審査(経審)の改正事項を了承するとともに建設工事標準請負契約約款の改正内容も決めた。経審の改正では、全中建が求めていた再生企業に対する厳しい評価が採用され、再生期間中は社会性等評点(W点)を一律60点減点することになった。

経審の審査基準の改正事項は、①建設工事の減少を踏まえた完成工事高(Ⅹ1点)、元請完工高(Z2点)の評点テーブルの上方修正②評価対象とする技術者に必要な雇用期間(6カ月以上)を明確化③再生企業の社会性等(W点)評価を見直し、再生期間中は評点を一律60点減点、再生期間後は営業年数ゼロからスタート④W点の評価項目に建設機械の保有状況とISOの取得状況を追加――の4つが中心となっている。

経審の虚偽申請防止対策もまとまった。ペーパーカンパニーの虚偽申請を防ぐ経審データ異常値検出システムの見直しが柱で、経営状況分析機関が使っている疑義チェックの指標について一部を入れ替え、虚偽申請の抽出に特に有効と考えられるものを選定・活用することにより重点審査が可能な件数まで二段階の絞り込みを行うもの。

建設工事標準請負契約約款の改正は、公共工事と民間工事(甲と乙の2種類)の標準請負契約約款、建設工事標準下請契約約款の工事に係るすべての約款を対象に行われている。主な改正点としては①一定の条件を満たす場合に、現場代理人の現場常駐を緩和②発注者の責に帰すべき事由により工期を延長する場合、発注者が請負代金の変更や損害費用の負担を行うことを明記③暴力団が関与した場合について、発注者の解除権を明確化④契約変更などが必要になった場合に協議段階から調停人を立ち会わせ、協議が円滑に整うよう助言⑤意見を求めることができる措置を追加――など。

また、対等性確保のため、甲、乙の呼称も公共、民間の約款ともに「発注者」「受注者」に、下請約款は「元請負人」「下請負人」と見直した。

中建審には、全中建から小野徹副会長が委員長として出ており、26日の総会でも「かつて静岡県でやっていたように、公益法人格を持つ建設業界に、工事完成保証人制度を導入しては」との考えを主張したほか、物品や資材を調達するために導入する方針といわれる「競り下げ方式」への危惧を示した。