全中建トピック

2018年09月25日

全中建だより(9月1日468号)

全中建だより9/1号が発行されました。
全中建だより9.1号

●主な記事
・働き方改革等特別検討委員会
・危機的状況打開要望提出
・安全衛生委員会・建設業振興対策委員会開催
・畑中理事・河津理事国土交通大臣表彰を受賞
・佐藤愛夏さんに聞く


佐藤愛夏さんに聞く

株式会社 朝倉組
 全中建 南多摩

『不安あっても周りが支えてくれる』

ーーお仕事の内容について教えて下さいーー
  私は主に施工管理をしております。実際に現場に行き、写真を撮ったり整理をしたり皆に指示をしたり広報に行ったり、伝票などをまとめています。資格については、バックホウやローラーの免許を取得しました。

ーー建設業界に入られたきっかけは何ですかーー
  お父さんが土木のお仕事をしていて、小さい頃によく一緒に現場を見に行ったりとしていく中で、どんどん興味がわいていき、小学生の頃からの夢がこの職業でした。私は入社して今年で2年目です。現場経験としては1年目です。

ーー建設業界の魅力とはーー
 今まで以上の嬉しさや達成感などの感情を持ったり、時には辛かったり、悲しかったりの感情を持ったりと、今まで以上の感情を味わう事が出来たりとやりがいがとても出てくる職業だと思います。

ーー男社会と言われる建設業界で女性としてのハンデや良かった事などがありますかーー
 ハンディは、トイレや服です。どんなに覚悟はしていても、女の子にしかないものがある時は、なかなか言えず、気軽に行けない事です。服については、作業服屋さんに行くと女性の物は少なく、特に私自身小さいので、サイズが無く買えない事です。
 良かった事は、嬉しいことを言われたときです。現場に女性がいると明るくなるとか、現場が綺麗とか、住民さんからは広報などをした時は、男性が来るより女性が来ると安心して話しやすいとおっしゃってくれた時は、女性だからこそ出来る事であって、やりがいを感じます。

ーー現場で働く女性の皆さん(女性技能者・技術者)に対する会社(現場)の反応や変わったことはありますかーー
                     
会社では、後から聞いた事なのですが、すぐ辞めるだろうと予想を皆なしていたそうです。
ですが、あっという間の1年が過ぎ、まだまだ続いていて楽しいと聞いた皆はびっくりしており、すごいと驚いていました。
 今まで、人見知りだった私がこの会社に入り建設関係の仕事をしていく中で、自ら声をかけたりと積極的に行動に移せることができた事、またそんな自分に変われた事です。

ーー女性が働く上で、建設業界や現場に求める改善点などはありますかーー
 男の世界とはいえ、トイレの扱い方や言葉の使い方がとても汚いと思いました。今は女性もどんどん増えてきているので、ちゃんとしてほしいです。そして、もっと女性の衣類や靴などを小さいものも含めて出してほしいです。

ーー現場で常に心がけていることはありますかーー
 私は常に笑顔と元気だけは忘れずにいます。そして、落ち込んでしまったら、相談し明日から改善するように心がけています。

ーーツライと感じたこと、それでも諦めずに続けてこられたのはーー
 皆に追いつけず、一人浮いていると感じてしまったときや、簡単な計算も出来なかったときは、悔しく辛い現実でした。そして、女だからって馬鹿にされる時は悲しくもあり、悔しくもありました。
 でも、それでも続けてこられたのは、上司や先輩方が親身に話を聞いてくれたからです。嫌がらず、アドバイスや時には「それはあなたのここが悪いから」と、改善策を言ってくれたりと、会社の方々の支えがあったから優しさがあるから続けてこれました。

ーー未来の自分についてーー
 2級土木施工管理技士の試験に合格し、現場監督になって、いつかは上司みたいに皆に慕われて、かっこいい監督を目指しています。

ーー建設業を目指している女性に向けてメッセージをーー 
確かに辛いことや体力的にも大変かも知れません。でもそれでもこの職業に入りたいと思ったなら、不安も沢山あるとは思いますが、それを恐れず、やりたい事を存分にやってください。そして決して諦めないでください。支えてくれる方々は沢山います。女性だからこそ出来ることも必ずあります!入社して1年目の時にこの会社に入ってよかった!楽しいと思える職業である事が1番だと思います。

ーー貴方の大切な時間を教えて下さいーー
 ちょっとした少ない時間の何気ない会話や会社での飲み会などの時の色んな人と話せる時間。そんな時間が私にとって大切な時間です。


参議院議員 佐藤信秋先生へのインタビュー

平成30年8月21日(水)参議院議員 佐藤信秋先生へ、豊田会長・河﨑広報委員長よりインタビューを行いました。

中小建設企業を取り巻く現在の状況と今後について、働き方改革、生産性向上、キャリアアップシステムなどについて、佐藤先生より大変貴重なご意見を伺うことができました。
 

(詳細は11月に発行予定の『全中建だより』をご参照下さい。)


平成30年度 子ども霞が関デー・・・国土交通省

平成30年8月1日・2日に各官庁による夏休み企画『子ども見学デー』が今年も開催されました。今年はショベルカーのデモンストレーションとして”書道”を見学。
また、国土交通省内では、「お弟子さん大募集!~大工さん、庭師さん、アンカーさん」と題して、ミニ盆栽、文鎮、パズルの作成、釘打ち、カンナ削りの体験ができ、子供たちの一生懸命な姿が素敵でした。《全中建の事務局メンバーもお手伝いしました。》
          
      


大村優季さんに聞く

株式会社 松下産業
(一社)東京都中小建設業協会

『職人から名前で呼ばれて信頼実感』

――お仕事の内容を教えて下さい――
 現場施工管理です。入社後、大田区西馬込のマンション新築工事(自社物件、延床1393平方メートル、RC造、地下1階、地上5階建て)に配属、その後、埼玉県和光市のマンション新築工事(エコ住宅、延床4045平方メートル、RC造、地上7階)に配属されました。計画書の作成、工事写真撮影、施工管理記録の作成、材料の数量拾い・注文、墨出し・寸法のチェックなどを経験しました。

――建設業界に入られたきっかけは何ですか――
 大学で建築学科を専攻したためです。現場経験年数は2年です。


 
――建設業界の魅力とは――
 造った建物(自分自身が担当した物件)が誰かに使ってもらいながら長い間残り続けることです。

――男社会と言われる建設業界で女性としてのハンデや良かったことなどありますか――
 男性との力や体力の差は常に感じますが、例えば、重い物を運ぼうとした時、代わってくださったり、優しい方も多くいますので、先ほど申し上げた点については仕事をするうえで女性だからと不安になることは無いと思います。

――現場で働く女性の皆さん(女性技能者・技術者)に対する会社や現場の反応はどうでしたか――
 職人さんがファーストネームで呼んでくださると信頼されているのかなと嬉しく感じます。今いろいろと問題になっているセクハラ・パワハラについて必要以上に敏感になっているように感じますが、そういった面でも気を遣って下さる方が多いです。  

――女性が働く上で、建設業界や現場に求める改善点などはありますか――
 最近、女性用の作業着など増えてはいるようですが、私は身長が小さいので、安全靴や作業着などでサイズが無いこともあり、もう少し小さいサイズがあれば便利だなとは思います。

――現場で常に心がけていることはありますか――
 常に何事にも冷静に物事を考えられるように意識しています。仕事をやる上で時間に余裕を持つことや計画性も大事ですが、時間が無いときでも焦らず冷静になることで労働時間の短縮、効率化を目指しています。あと毎日お昼ご飯を楽しみにしながら仕事をしています(笑)

――未来の自分について――
 資格(1級施工管理技士、1級建築士)を早期に取得し、幅広く仕事ができればいいなと思っています。

――建設業を目指している女性に向けてメッセージを――
 この業界は、人によって、仕事のやり方も考え方も全く違います。正解は1つではないので奥が深く、面白い仕事だと私は思っていますので、興味のある方は是非この業界に入ってみてください。 

――貴方の大切な時間を教えて下さい――
 睡眠とお酒(よく飲むお酒はカクテルやサワーです)と食事の時間が私の幸せな時間です。