特集 建設業界で働く女性たち

2017年05月25日

中田有希さんに聞く

全中建 岩手
三陸土建株式会社

『女性として伸ばせるところを頑張る』

――お仕事の内容を教えて下さい――
 工事部の係長で、1級土木施工管理技士です。写真管理、図面作成、原価管理など現場管理補助が仕事の内容です。

――建設業界に入られたきっかけは何ですか――
 高校・大学と土木について学び、それを生かして働きたいと思ったのと、外で働くのもいいなあと思ったからです。現場経験年数は14年、その内2年は内業です。
 
――建設業界の魅力とは――
 人の生活のためになる、一生近く残る構造物をつくる醍醐味を味わえることです。

――男社会と言われる建設業界で女性としてのハンデや良かったことなどありますか――
 女性としてハンディがあるなら、女性としてもっと伸ばせるところを頑張りたいと思います。工事のお知らせのチラシ配りをすると、びっくりされる方もいらっしゃいますが、心持ち対応が柔らかになるような気もします。その他には、現場内の整理整頓、ごみの分別の徹底(現場がきれいだと作業しやすい環境が作れる。また、工事終了時の後片付けの時間短縮につながる)、夏の暑い日にはテントを張って日陰を作る(熱中症予防)、冬は休憩時間に温まれるよう早めにストーブを点けてあげるなどの心配りをしました。ただ、このようなことは男性の方でも行っていることなので、女性だからという考えではない気がします。

――現場で働く女性の皆さんに対する会社や現場の反応はどうでしたか――
 会社的には特別な扱いはありませんし、仕事的にも男性社員と変わりなく接して頂き(逆に女性だから気を使われるより良かったです。)、休み時間などに孤立しないよう話しかけてくれたりしてもらいました。私が県外から就職したせいもあり、盛岡のことなどをいろいろ教えてもらいました。

――女性が働く上で、建設業界や現場に求める改善点などはありますか――
 現場に女性がいる場合は、女性専用のトイレや更衣室を設ける等の環境整備を行ってほしいと思います。

――現場で常に心がけていることはありますか――
 朝礼時や休憩時間に作業員さんとのおしゃべりでコミュニケーションを取ることです。私は、治山工事などの山や林道での仕事が多かったので、キノコや山菜の話などが多かったような気がします。作業員の皆さんは、自家製の野菜やお米を持ってきてくださり、よく頂いていました。

―ーご結婚をされていて、仕事を両立していくことについて――
 私も主人も実家が近くではないので、親の協力が得られないため、子供が病気になったときは、私が仕事を休むか育児保育に預けなければなりません。現場の方や会社の方には迷惑をかけていますが、協力してもらっています。現場の仕事に携わっていたころ、急な休みを取るときは現場の写真撮りや測量、監理などの協力をお願いしていました。現在は内業ですので、皆さんから仕事を早めに依頼して頂いているため、休み明けでも間に合うようにはしています。自分的には休みずらさもありますが、笑顔で了承してもらい、気が楽な気がします。

――未来の自分について――
 現在は、いまできること(仕事・育児)を頑張るという事しか考えられないため、未来についてまでは考えていません。

――建設業を目指している女性に向けてメッセージを――
 建設業は屋外での仕事が多いため、冬は寒いし夏は暑いです。やはり大変ですが、やりがいはあると思います。女性ならではの視点で頑張れば、自分と地域の人のためになる仕事ができると思います。

――貴方の大切な時間を教えて下さい――
 夕ご飯の時間など家族との団らんです。


山口 小優美さんに聞く

一般社団法人 山形県建築協会
株式会社 市村工務店

『背筋をピンと張り印象良く』

――お仕事の内容を教えて下さい――
 一般住宅の現場監督として、お客様の笑顔と豊かな暮らしを作る仕事をしています。

――建設業界に入られたきっかけは何ですか――
 小学校の修学旅行のとき訪れた日光東照宮で、こんなにも存在感のある建物を見たのは初めてで感動したのがきっかけです。工業高校に入学して建築を学ぶにつれ、社寺だけでなく一般建築にも興味を持つようになりました。任される仕事も多くなってくる、頑張り時の3年目です。
 
――建設業界の魅力とは――
 人の暮らしを豊かにできることだと思います。

――男社会と言われる建設業界で女性としてのハンデや良かったことなどありますか――
 ハンディは無いと思っています。力の面など男性より劣っているところはあるかもしれませんが、でも、それをハンディだと思って、甘えていては成長しないと私は思います。その反面、重いものを1人で運んでいるとき、職人さんから「ほだなもたがげるんだかしたぁ?!(そんなものも持てるの?!」と驚かれたときは嬉しかったです。

――現場で常に心がけていることはありますか――
 「最高のものをつくろう」です。私の会社では、この言葉を大切にしています。お客様にとっても、会社にとっても「最高のもの」と言えるように日々仕事をしています!もう1つ心がけているのは「姿勢」です。現場で大工さんと打合せているときに、片方に体重をかける形で立っていたら「若いうちからそんな楽な姿勢ばっかりしていると、俺みたいになるぞ」と注意を受けました。それから、他の人も同じように立っているのを見た時、態度が悪いようにも見えました。「姿勢が悪い」と言うことは「態度が悪い」ということなのだと気づきました。いつまでも、背筋をピンと張れるように、他人からの印象を悪くしないように気をつけたいと思っています!

――悔しかったこと、それでも今の仕事を辞めずに続けてこられた理由は何でしょうか――
 続けての発注ミスや段取り不足で現場に大きな迷惑をかけたことがありました。自分はこの仕事に向いていないのかと思ったりもしました。そんな時、声をかけてくれたのが先輩や現場の職人さんでした。「誰だってミスをすることはある」「次は間違えないように気を付けて」と励ましてもらいました。次に頑張るチャンスをもらえたことと、困ったときには力になってくれる人たちがいるという事に感謝したいです。

――未来の自分について――
 後輩指導ができる自分になりたいです。仕事についての理解を高め、教えられるようになることが、自分自身が成長した証だと思います。

――建設業を目指している女性に向けてメッセージを――
 自分がやりたいと思う事、好きな仕事をしてください。そして、その気持ちを忘れないでください。

――大切な時間を教えて下さい――
 飼っているウサギと遊んであげる時間です。ゲージの前を通ると必ず寄ってくるので、頭を撫でてあげます。気持ち良さそうにしているのを見ると、とても癒されます。


1級建築士 佐藤きよねさんに聞く

神奈川県中小建設業協会
株式会社なごみ建設

『区別と差別の違いを男女ともに理解を』

――お仕事の内容を教えて下さい――
 主に営業(顧客との打合せ)、現場監理、設計、見積もり等です。

――建設業界に入られたきっかけは何ですか――
 ハウスメーカーに入社後、建築事務に配属され、建築社員の業務の手伝いをしていて図面も多少読めるようになったころ、女性の建築士がコンサルタントに来られて、その方といろいろお話しをしている中で、建築の仕事を勧められたことが大きいです。

――建設業界の魅力とは――
 かたちになる事でしょうか!

――男社会と言われる建設業界で女性としてのハンデや良かったことなどありますか――
 男性社員ならできる力仕事や工具作業などで、できないことがあります。女性だからと得られたことは特にないと思いますが、可愛がられたり、特別扱いされたことはありました。個人的には得したこともありますが、だからと言って良かったとは思っていませんが・・・・。

――会社や現場の反応はいかがでしたか――
 現場によっては更衣室が無い場合もありましたが、中小企業だったこともあり、女性が現場に入ることで見直しをされ更衣室を設置してもらうことができました。

――女性が働く上で、建設業界に求める改善点を教えてください――
 性別は関係なく、適材適所に人員を配置して、区別と差別の違いを男女ともに理解できればいいと思います。

――現場で常に心がけていることはありますか――
 人によっては、営業の立場と監督の立場の場合があるので、間違えないようにしています。営業の時は別の社員が監督を担当します。

――いろいろな思いがあるなか、それでも辞めずに続けてこられたのはなんでしょうか――
 辞めるのは逃げることのように思えて、意地でも辞めなかったのだと思います。

――未来の自分について――
 建設業界にいると思います。

――建設業を目指している女性に向けてメッセージを――
 性別は関係なく、能力主義が私の理想です。男女は関係なく、やりたいことに挑戦してください!

――大切な時間を教えて下さい――
 スーパー銭湯で温泉とマッサージでリラックスするのが最高です☆


當間ありささんに聞く

(一社)沖縄県中小建設業協会
(有)牧野建設

『施工管理もできる技術者をめざす』
――お仕事の内容を教えて下さい――
 オペレーター、施工管理の勉強中です。現場では路盤工の際はローラー、舗装の際はアスファルトフィニッシャーに乗っています。
 

――建設業界に入られたきっかけは何ですか――
 父が建設機械や舗装重機に乗っているのを見て興味を持ち「私も乗って作業が出来たらカッコイイ!」と思ったことがきっかけです。

――建設業界の魅力とは――
 ボコボコだった道路がキレイになったり、何もなかったところに道路ができたりすることです。

――男社会と言われる建設業界に入られて思ったことはありますか――
 男女関係なく、能力や技術の腕がないと扱われ方が違うことを思い知らされました。九州出張時に、大手道路会社の管理者に「オイッ!」呼ばわりされたり、雑用ばかりをさせられました。

――現場で働く女性に対する会社の反応について――
 体調に気を使ってくれたり、現場内での作業も女性では無理と決めつけずに作業させてくれます。

――建設業界に求める改善点を教えて下さい――
 現場内のトイレの使い方、あるいは設置の検討をお願いします。移動式トイレを義務化してほしいです。また、男女ともにキレイに使用するなら、共同でもいいと私は思います。

――常に心がけていることは何ですか――
 あいさつをすること、わからないことは周りの先輩方に聞くこと、周りをよく見ることです。

――未来の自分について――
 車両系建設機械、舗装重機のオペレーターをやりながら、施工管理もできる女性を目指します。

――建設業を目指している女性に向けてメッセージを――
 私は普通校を卒業して知識ゼロでこの業界に入ってきました。「土木専門の学校に行っていないからできないだろう」なんて思わずに、一緒に頑張りましょう!

――大切な時間を教えて下さい――
 睡眠が大好きです。仕事から帰宅後は必ず腹筋運動をします。気分がスッキリしないときは、音楽を聴きながら大きな声で歌います。EXILE、三代目 J Soul Brothersなどのテンションが上がるような曲を聴いて歌います!唐揚げが大好物です。女性の先輩方とのランチタイムが楽しいです。話す内容は内緒です!


ピンクのつなぎで現場の清掃ボランティア

沖縄県中小建設業協会の会員企業である(有)牧野建設の女性スタッフの皆さんが、平成28年3月17日に現場の清掃ボランティアをされたそうです。(有)牧野建設では、スタッフの皆さんがピンクのつなぎを着用して、現場のほか国道の清掃ボランティアや地域の防犯パトロール、那覇マラソンの清掃などにも参加をされています。
また、女性のイラストが入ったピンクの工事看板を作ったり、(有)牧野建設のキャラクター犬『まき犬』くんの入った安全掲示(カラーコーンの上に乗せる)もデビューを待っているそうです。((有)牧野建設の取組みは『特集 建設業界で働く女性たち 3月』をご参照下さい。)